はじめに|SNSや会話で「4nd」を見かけたことありませんか?
SNSやネットを見ていると、「Happy 4nd Birthday!」や「4nd place」などの表現を見かけたことはありませんか?
一瞬「あれ、これって合ってるのかな?」と首をかしげたり、「2ndが正しいなら、4ndも正しいんじゃない?」と思ってしまった経験がある方もいるかもしれません。
実はこの表記、英語としては正式なルールに反しており、試験やビジネス文書では絶対に避けたい誤用です。
この記事では、なぜ「4nd」が間違いで「4th」が正しいのか、その理由を英語初心者の方にも分かるよう、やさしく丁寧に解説します。
また、日常生活やSNSで誤用が広まる背景、覚えやすいルールや暗記法もあわせてご紹介しますので、読み終えるころには自信を持って正しい表記を使えるようになりますよ。
「4nd」と「4th」の違いを一言で説明すると?
とてもシンプルに言えば、英語の序数詞(順番を表す言葉)には明確な語尾のルールが存在しており、それに従えば答えが分かるからです。
英語では数字の形や発音だけでなく、その「順番」を表すときに付ける語尾に一定の規則があり、この規則を理解することで混乱を防ぐことができます。
「4nd」は存在しない?その理由
- 「nd」という語尾は、正式には「2nd」(second)専用のもので、数字の2にしか使われません。
- 4の場合は「fourth」となり、語尾は必ず「th」になります。これは2や3の場合と違い、4が「st」「nd」「rd」のどれにも該当しないからです。
- ネイティブスピーカーが「4nd」を使うことは、ジョークやミス以外では基本的にありません。
「4th」が正しい表記になるルール
- 英語では数字の最後の一桁に注目して「st」「nd」「rd」「th」を選びます。
- 例:1 → st、2 → nd、3 → rd、それ以外は th
- ただし、11、12、13などの例外では最後の数字に関係なくすべて「th」を使います(11th, 12th, 13th)。
- このルールを覚えておけば、日付や順位などどんな場面でも迷わず正しい序数詞を使えるようになります。
なぜ「4nd」という誤用が多いのか?心理的な理由
「2nd」の影響と混同
英語を学び始めたばかりの人や、日常的に英語に触れる機会が少ない人は、「2nd」が正しいことを覚えると、その語尾の「nd」を他の数字にも応用できると無意識に考えてしまうことがあります。
特に、数字の2と4は形が似ているため、脳内でパターンが混ざってしまうこともあります。
数字と語尾の連想ミス
数字と語尾をセットで覚えるときに、「2→nd」「3→rd」という並びが強く印象に残り、その延長線上で「4→nd」だと錯覚してしまうことがあります。
こうした誤解は、語尾の決まり方を正しく理解していないと繰り返されやすく、SNSやネット掲示板での誤表記の拡散にもつながります。
発音からくるスペル間違い
“fourth”の発音が日本語のカタカナにすると「フォース」に近く、末尾の「th」の発音が弱く聞こえるためにスペルを意識しにくいのも原因の一つです。
特に「th」の発音は日本語には存在しないため、聞き取りや書き取りで間違いやすく、結果として「nd」や他の語尾に置き換えてしまうケースがあります。
また、早口や日常会話の中では発音が省略されることもあり、それが混乱を助長する場合もあります。
英語の序数詞の基本ルール(一覧表付き)
基数詞と序数詞の違い
- 基数詞:one, two, three…(数そのものを表す言葉)で、物の数や数量を数えるときに使います。
- 序数詞:first, second, third…(順番や順位を表す言葉)で、順序や順位、日付などに使います。例えば「three」は“3個”の意味ですが、「third」は“3番目”という意味になります。
語尾(st, nd, rd, th)の決まり方
- 1 → st(例:1st / first)
- 2 → nd(例:2nd / second)
- 3 → rd(例:3rd / third)
- それ以外 → th(例:4th / fourth, 5th / fifth, 6th / sixth…) このルールは数字の最後の一桁を見て決めます。例えば21は「1」で終わるので21st、22は「2」で終わるので22ndとなります。
例外ルール(11th, 12th, 13th)
- 11, 12, 13は末尾の数字に関係なくすべて「th」をつけます(例:11th, 12th, 13th)。これは“teen”系の特殊ルールで、英語圏の人でも混乱しやすいポイントです。
1〜31までの序数詞一覧(カレンダー対応)
以下はカレンダーで日付を表す際によく使う1〜31の序数詞とその発音例です。日付や順位の練習に使ってみましょう。
数字 | 序数詞 | 発音 |
---|---|---|
1 | 1st | ファースト |
2 | 2nd | セカンド |
3 | 3rd | サード |
4 | 4th | フォース |
5 | 5th | フィフス |
6 | 6th | シックスス |
7 | 7th | セブンス |
8 | 8th | エイス |
9 | 9th | ナインス |
10 | 10th | テンス |
11 | 11th | イレブンス |
12 | 12th | トゥエルフス |
13 | 13th | サーティーンス |
14 | 14th | フォーティーンス |
15 | 15th | フィフティーンス |
… | … | … |
21 | 21st | トゥエンティーファースト |
22 | 22nd | トゥエンティーセカンド |
23 | 23rd | トゥエンティーサード |
24 | 24th | トゥエンティーフォース |
『4nd』が使われる背景と広まり方
タイプミス・誤変換による誤用
スマホやキーボードでの打ち間違いが原因で「nd」がついてしまうことがあります。
特にスマホのフリック入力やオートコレクト機能によって意図せず誤変換されるケースもあり、本人は気づかないまま投稿や送信をしてしまうことも少なくありません。
また、英語の予測変換設定が正しくない場合や、キーボードアプリの学習データに誤用が登録されていることも誤表記の一因となります。
ネット文化やジョークとしての使用例
SNSや掲示板、チャットアプリなどでは、あえて間違えた表記を使ってユーモアを演出する文化があります。
「4nd」はその一例で、意図的なスペルミスとしてネタやミームの一部にされることがあります。
こうした使い方はフォロワーとの親近感を高めたり、内輪ネタとして楽しむ目的で使われますが、知らない人には単なる誤用と受け取られることもあります。
意図的に使うケースと注意点
日常的な冗談やSNS上での遊びとしては特に問題はありませんが、ビジネスメールや履歴書、試験の答案など正式な文書では絶対に避けなければなりません。
カジュアルな場とフォーマルな場で使い分けることが大切で、特に学習中の方は「ジョーク用法」と「正規用法」の区別を明確に意識しておく必要があります。
正しい『4th』の使い方
日付での使い方(March 4th など)
日付を表すときには、序数詞の「th」を忘れずにつけます。これはアメリカ英語でもイギリス英語でも同じです。
例:My birthday is on March 4th.(私の誕生日は3月4日です)また、会話では「March fourth」と読みますが、書くときには必ず“4th”と表記します。
順位やランキングでの使い方
スポーツの順位やランキングを表す際も「th」を使います。
例:She came in 4th place in the race.(彼女はそのレースで4位に入りました)
この場合、単に「4th」だけで順位を示すこともあれば、「4th place」と名詞を付ける場合もあります。
記念日やイベントでの使い方
祝日や記念日でも同じルールが適用されます。
例:Independence Day is on July 4th.(アメリカ独立記念日は7月4日です)
歴史的な日付や固定のイベント日を正しく表記することで、フォーマルな印象になります。
会話やメールでの自然な使い方(例文付き)
日程調整などの場面でよく使われます。
例:We will meet on the 4th of next month.(来月の4日に会いましょう)
カジュアルなチャットやメールでも「4th」と書くことで読み手に正確な日付を伝えることができます。
ネイティブが使う略記(Mar 4)との違い
ネイティブは日常的に略記の「Mar 4」を使うことがありますが、これはカジュアルな場面やメモ、カレンダー表示などに限られます。
正式な文書や案内、公式発表では必ず序数詞をつけ、「Mar 4th」または「March 4th」と表記するのが望ましいです。
間違いやすい他の序数詞とその対策
「3nd」「5rd」などの誤用例
- 3は「3rd」ですが、「3nd」としてしまうミスが多く見られます。
これは2ndのイメージが強く残っているため、つい「nd」を当てはめてしまうことが原因です。 - 5は「5th」が正解ですが、「5rd」としてしまう場合もあります。
特にrdは3のイメージが強いので、混同に注意が必要です。
「2th」「1nd」など珍しい誤用パターン
- 2は必ず「nd」、1は必ず「st」になりますが、初心者の中には「2th」「1nd」と書いてしまう方もいます。これは語尾ルールを丸暗記できていない証拠なので、数字と語尾をペアで覚える練習をすることが効果的です。
- 実際の練習では、1〜10までの序数詞を声に出して順番に言うことで自然に定着します。
発音とスペルが異なる単語(fifth, ninth など)
- 5thは「fifth」で、基数詞のfiveからveが消えてfが重なり、thがつく特殊な形です。
- 9thは「ninth」で、nineのeが落ちる形になります。こうした綴りの変化は覚えていないとスペルミスの原因になります。
- 他にもtwelfth(12th)のように大きく形が変わる単語もあるので注意しましょう。
覚えやすい暗記法(語呂合わせ・リズム)
- 「1はst、2はnd、3はrd、あとは全部th!」というシンプルなリズム暗記は効果的です。
- 手拍子や指折りと一緒に声に出すと記憶に残りやすくなります。
- アプリやカードに語尾ルールを書き、毎日短時間復習するとさらに定着します。
ビジュアル&音声で覚える序数詞
語尾パターンの図解
表や色分けを使って、数字と語尾のパターンを視覚的に整理すると記憶に残りやすくなります。
例えば、1の列を赤、2の列を青、3の列を緑、それ以外を黄色に分けるなど、色のイメージと一緒に覚えることで、脳が関連付けやすくなります。
また、図解には具体的な例やイラストを添えると学習が楽しくなります。
単語カードアプリでの練習法
スマホやタブレットの単語カードアプリを使えば、音声とスペルをセットで確認できます。
片面に数字、もう片面に序数詞とその読み方を表示する形にして、音声を聞きながらカードをめくると効果的です。
自分の声を録音して比較する機能を活用すれば、発音の自己チェックもできます。
音読と発音チェックでの定着法
正しい発音と一緒に覚えることで、スペルも間違えにくくなります。
特に「th」の発音は日本語にないため、舌の位置や息の出し方を意識しながら練習しましょう。
鏡を見て口の形を確認したり、発音練習用アプリを使ってネイティブ音声と自分の声を比較するのもおすすめです。
日常的に数字を見たら序数詞で音読する習慣をつけると、自然に身につきます。
クイズで理解を定着させよう
選択問題
Which is correct? 4nd / 4th
→ 正しい答えを選び、その理由も口頭で説明してみましょう。「なぜ間違いなのか」を言葉にすることで、理解が深まります。
穴埋め問題
July __ is Independence Day in the US.
→ 正しい序数詞を入れて文章を完成させましょう。余裕があれば、別の日付に変えて応用練習してみてください。(例:Christmas is on December 25th.)
音読練習問題
例文を声に出して読む練習をしましょう。発音やアクセントを意識して、特に「th」の部分を正確に発音します。
録音して自分の声を聞き、ネイティブ音声と比べてみると改善点が分かりやすくなります。
友達や家族と交互に出題・回答する形式で練習すれば、ゲーム感覚で楽しく学べます。
関連知識も押さえておこう
序数詞とローマ数字の違い
ローマ数字はI, V, X, L, C, D, Mといった記号を組み合わせて数を表す方法で、古代ローマ時代から使われています。
一方で序数詞は順番や順位を示す表現で、数字のあとにst, nd, rd, thなどの語尾を付けます。
例えばSuper Bowl XLVIIIはローマ数字で48を意味し、英語では「48th」と表記します。
このように、数字の表し方は異なりますが、意味は同じです。試験や公式資料では、どちらの表記が適切か文脈によって判断しましょう。
英語の日時・順序表記まとめ
英語では日付や時間、順序を表す方法にいくつかのパターンがあります。
例えば日付は「March 4th, 2025」のように月→日→年の順で書くアメリカ式と、「4 March 2025」のように日→月→年の順で書くイギリス式があります。
また、時間表記はam/pmを使う12時間制と、00:00〜23:59までを使う24時間制があります。
さらに、順位や階数などを表す際には序数詞が用いられます。
これらの違いを知っておくと、旅行、国際的なビジネス、留学などさまざまな場面で役立ちます。
まとめと次のステップ
- 「4nd」は誤用であり、「4th」が正しいということをしっかり覚えておきましょう。SNSやジョークで見かけることはあっても、正式な文章や試験では絶対に避けるべきです。
- 語尾ルール(st, nd, rd, th)と、11th・12th・13thのような例外ルールを理解すれば、日付や順位などさまざまな場面で迷わなくなります。
- 遊びやカジュアルな会話での誤用は状況によってはOKですが、ビジネスや学術的な文脈では必ず正しい形式を使い分けましょう。
- 実際の生活や英語学習の中で意識して練習することで、自然に正しい表記と発音が身につきます。
次は「英語の日付表記ルール」を学ぶと、アメリカ式とイギリス式の違いも理解でき、さらにスムーズに使いこなせるようになります。